都立霊園が募集増

亡くなった方を供養するのに、遺骨ペンダントという選択肢もありますが、お墓を選ぶ選択肢もあります。

東京西部の東村山市にある都立小平霊園。

正門から入るとすぐに、真新しいタイルが敷き詰められた場所が広がります。

広さは800平方メートル程度。

小高くなった草地にはコブシやイロハモミジなどの落葉樹が8本立っています。

墓参りに訪れる人たちは、その木々に手を合わせます。

「樹林墓地」に個別の名前が入った墓石はありません。

昨年、初めて利用者を募ると、500の枠に申し込みは8千を超えました。

樹木の下に遺骨を埋葬し、最終的に約1万人分が納められる予定です。

区分けされた土地に建つ墓石を家族で守る「常識」とはかけ離れています。

小平のほか青山(港区)、谷中(台東区)など計8カ所の都立霊園が2013年に新たに募集した墓は4544。

そのうち従来型の墓は964にとどまります。

7割超の3400は樹林墓地のように、他の人とともにある区画に遺骨を埋葬したり管理したりする合葬と呼ばれるタイプでした。

合葬が浸透してきた背景には慢性的な墓地の不足があります。

都立霊園は割安なこともあり、急増する需要の受け皿になってきました。

だが延べ400万平方メートルを超す敷地を広げる余裕はもうありません。

墓を増やすには2つの方法しかないですね。

一つは使われない墓の再利用です。

都立霊園は5年間、管理料を滞納し、利用者が見つからない墓を再利用しています。

毎年ある程度の数が見込め、大型の墓は最大6平方メートルに分割します。

けど、需要には到底追いつきません。

もう一つは樹林墓地などの合葬や建物の中に遺骨を納める「納骨堂」の開設です。

都の公園審議会が08年に出した答申は年2万基だった墓の需要が28年に年約3万基まで増えると予測しました。

ところが都内で供給される墓は都立霊園以外の施設を含めても年6千基程度。

このため都立霊園は合葬の年間募集数を直近の10年で3.5倍に拡大しました。

お盆に墓参りをした人は、多いのではないでしょうか。

人口の集中と高齢化が進む東京では都立霊園の敷地が1971年以来ほとんど増えていないのに、募集数が急拡大しています。

墓地が不足する需給の背景で、他人と同じ場所に埋葬される「合葬」が増えています。

合葬への一般の抵抗感も薄れてきた。「変わるお葬式、消えるお墓」(岩波書店)などの著書がある第一生命経済研究所の小谷みどり主任研究員は、「墓の形にこだわらず、跡継ぎに迷惑をかけないことを重視する人が増えている」と話します。

遠方に墓を買っても、守る子らの足は遠のきます。

それよりは子らの生活圏に近く、掃除など管理の手間もかからない合葬や納骨堂などを選んだ方が大切に守ってもらえるという考え方です。

子がいない夫婦や独身者の増加も見逃せません。

合葬なら墓の跡継ぎを心配する必要がない。

最低でも200万円以上かかるといわれる墓石の墓に比べ、費用がかからないことも大きいですね。


■東京以外の都市部にも広がる!

同様の動きは東京以外の都市部にも拡大し、横浜市などが公立霊園で合葬墓を増やしています。

霊園や納骨堂の販売を手掛けるニチリョクの寺村久義社長によると、よく売れるのは交通の便が良く価格も手ごろな納骨堂。

「今は都心部から車で1時間以上かかる墓は売れない」と語ります。

では墓不足は解消されるのでしょうか?

寺村社長はそう簡単ではないとみています。

「自治体の規制が厳しく、寺などが思うように墓や納骨堂を作れない面もある」と打ち明けます。

12年度から都道府県に代わり墓地や納骨堂の設置許可の権限を持った市や区は、遺骨の数に応じた駐車場の設置を義務づけるなど規制強化に動いています。

「都区内の納骨堂の開設は減りそうだ」と寺村社長は予想します。

都立霊園の12年の募集枠の抽選倍率は5倍を超えました。

合葬が急速に増えているとはいえ「当選するまで何度も申し込む人がいる」(東京都公園協会)のも確かです。

都内の墓地の造成が止まる一方で、希望者は長い列をなしています。

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